相馬を訪れた時、決まって訪れるのが報徳庵です。
ここは相馬の復興の拠点となっている場所で多くの志ある人でいつも賑わっています。
6月にふくしま紙芝居まつりの打ち合わせで訪れた時も若い漁師さんの一団にお会いしました。
「落ち込んでいてもしかたねえ。
一歩踏み出すために漁師料理の「どんこボール」を売り出すんだ」と話されていたことに共鳴。
「「どんこボール」を売るための物語、作らせてください」と、こちらからお願いしました。
地元相馬市の特産品でもあった「どんこ」を使用した加工食材。
肝と身を一緒にたたいてボール状にしてつくる「どんこボール」は、
船の上で11年間まかない担当だった菊地さんが自信を持って紹介する漁師料理です。
相馬市では現在どんこは水揚げされておらず、原材料は北海道や青森から仕入れているとのこと。
地元のスーパーでも見ることは無くなった”どんこ”を
使った相馬の食文化をつないでいきたいと想いは凄いです。
福島第一原発の汚染水が海へ流失していることが選挙後に発覚。
再び海にでることを信じ、仮設生活をされる漁師さんにとっては
何度も聞かされた絶望的なニュースの一つだと思います。
そんな中、完成した福島紙芝居73作目の「ドドンコボール」に
出てくる主人公のどんこは村人の幸せを願い、
7匹の悪魔の巨大魚を一匹いっぴき倒していく物語です。
これまであった幾多の困難、これからもあるであろう幾多の困難を乗り越えていただき、
相馬の海を取り戻す日まで頑張っていただきたいとの想いを込め制作しました。
いくまさ鉄平が初めて取り組んだ子供向けファンタジーアクション物語です。