第1回のワークショップで提案したのが、福島の食の安全に関する取り組みを見ることだ。観光に限らず福島を訪れるにあたっては、どうしても食の安全が気にかかる。そのため、いわき市が取り組んでいる“見えるかプロジェクト”の現状をツアーの項目に取り組むことで安心感を高めようとの狙いだった。
しかしワークショップの中では「当日は日曜日のため施設は休み、車中でビデオを見て終わろう」ということでまとまっていた。何とも残念と思っていたところ、ここでも木田さんが一肌脱いでくれ、トマトランドと交渉、特別に視察を受け入れていただいた。
車中でビデオを見ながらビデオだけで終わらなくって本当に良かったと思っている。というのも、見せていただいたビデオが、いかにもこじゃれた広告代理店が作りましたというもので全くリアリティが感じられない。綺麗なお母さんとかわいい子供が笑顔で福島の食の安全性をアピールされても、そこに残るのはそらざらしさだけだ。
その点、現場の生の声はリアリティがある。加えて、巨大なハウスの中で水耕栽培で作られるトマトは、人々を「これなら大丈夫」と安心させるに十分なものだった。
日曜日だからダメだと簡単にあきらめず、訪れる人の為に汗をながす。これこそおもてなしだろう。D.Cふくしまに向け木田さんのような人を福島県やいわき市がどれだけ用意ができるかが決め手になると思う。
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