食事を済ませた後、向かったのが、
いわき市最大規模の仮設住宅がある中央台という新興団地だった。
立派な家々が立ち並ぶ中に長屋のようなプレハブ造りの仮設群、
それぞれの故郷に帰れば立派な家々があるだろう人々、
心中慮ったとき、いつもせつなくなる。
そんな団地の一角に事務所を構えるNPO法人のみんぷくの、
事務所をお借りして紙芝居上演を行った。
最初は浪江町の若き語り部 八島さん自身の体験をもとに作成した「眠り猫の独り言」だ。
浪江の人々が聞くのがつらいと長らく封印されていた
「見えない雲の下で」も淡々と語る八島さんだが、
自身の体験となるとそうもいかない。
そのことを前日の宴席で聞いたばかりだけに注目していたのだが、
そこは浪江の語り部、涙をこらえ、どうどうと演じられた。
日本中のペット好は震災時、ペットと生き別れになることを恐れている。
震災時におけるペットと人間との関係をより良くするためにも語り続けていただきたい。
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